「N95マスクの正しい使用方法」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2020.03.12 Thursday
  • 19:11

本日はオペ室でお仕事をされている感染管理認定看護師の先生を当院にお招きして、「手指衛生と個人防護具」についてご講演していただきました。

私たちは病原性微生物の感染経路(接触感染、飛沫感染、空気感染)を遮断するために、手指衛生や個人防護具を装備をします。

手指衛生には、流水による手洗い、擦式消毒剤による手洗いがあります。また皮膚の最大のバリアである皮膚を損傷させないために手荒れを放置しないことが大切です。手洗い後のハンドドライヤーの使用は推奨されていません。ペーパータオルで手を拭きましょう。

手袋をつける前は、手を洗います。手袋を外した後にも手を洗います。

本日の実習ではグローブを装着したまま、蛍光塗料の入ったクリームを満遍なく塗り込みグローブを外した後、グローブのピンホールや、グローブを外した際に手に付着した蛍光塗料がどのくらいついているか確認しました。

サラヤより引用

 

私が装着したグローブにはピンホールがありました。またグローブを外した際に付着したものもありました。これを見ることで手袋を外した後に手が汚染されており、手指衛生が必要な理由を改めて知ることができました。

 


 

 

 

個人防護具(PPE)は血液や体液、有害な化学薬品との接触が予測される際に(可能性も含めて)使用することが推奨されています。防護するのは粘膜、皮膚だけでなく衣服も含まれます。

1手袋(グローブ)

2マスク

3エプロン

4ゴーグル

 

ここで今新型コロナウイルスで話題になっている「N95マスク」の基本的知識をご紹介します。

「N95規格とはNIOSHが制定した呼吸器防護具の規格基準であり、N はnot resistant to oil 耐油性なしを表しています。

95とは塩化ナトリウム(空力学的質量径0.3μm)の捕集効率試験で95%以上捕集することを意味しています。

つまりN95マスクは5μm以下の飛沫核に付着した病原体を捕集することができ、着用者の肺への病原体の進入を防ぐことができるのです。」

 

N95マスクが必要な臨床場面

1結核、麻疹、水痘など空気感染予防策を必要とする病室に入室する医療従事者や患者家族。

2検査技師が結核など空気感染が疑われる患者の検体を取り扱うとき。

3重症急性呼吸器症候群(SARS)及び新型インフルエンザ(H1N1)感染症患者に対し気管挿管、気管支鏡、気管内吸引などエアロゾルを発生させる処置を行うとき。

4レーザー手術の粉塵粒子等の場面。

5抗がん剤を取り扱う時にも使用が可能。

6救急外来での気管内挿管実施時(望ましい)

 

 

N95のマスクを使用するのは原則として医療従事者のみです。

N95マスクは医療従事者が空気中の病原体を吸い込まないように設計されているものであり、既に罹患している患者が着用するものではありません。(結核の患者さんにはN95マスクではなく、場合はサージカルマスクの着用が推奨されます)

 

 

N95マスクの正しい装着について

 

フィットテストを行いご自身の顔型にフィットするN95マスクを選択します。

甘味(サッカリン)を用いた定性フィットテストもあります。

 

一般社団法人 職業感染制御研究会より引用

 

くちばし型の場合

(一般社団法人 職業感染制御研究会より引用)

 

 

「医療環境におけるN95マスクの延長使用および限定的再使用に関するガイダンス」についてはこちらをご覧ください。

http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/CDC_N95-mask.pdf

 

 

個人防護具を装着しているからといって安心してはいけません。正しく防護装備を外した後に必ず手洗いが必要です。

また、普段の生活の中で手の汚染が懸念される「外から室内に入った時」、「お手洗いの後」(ノロウイルスはアルコールが効きにくいウイルスなので)は流水による手洗いをしましょう。

マスクの装着やアルコール消毒より、まず一番やるべきことは「手洗い」です。ご参考までにどうぞ。

 

 

 

 

 

「性感染症梅毒の現状」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2020.03.01 Sunday
  • 09:41

梅毒は1960年代半ばには日本も含め世界的な再流行が見られました。日本で梅毒は花柳病予防法(1928年)、性病予防法(1948年)で対象疾患とされ、1999年からはいわゆる「感染症法」のもと症例が報告されています。最近では日本では1987年(報告数 2928)をピークとする流行が見られたがその後再び報告が減少してきました。感染症法による感染症発生動向調査によると、1999〜2012年は500例−900例で推移してきたが(2003年509例−2012年875例)、2013年は1200例を超え、前年の1.4倍に増加しました。

 

 

梅毒とは

梅毒トレポネーマが皮膚や粘膜より体内に侵入し、その後血行性、リンパ行性に散布され、侵入局所および全身の各部位に症状が発現します。梅毒は先天梅毒(胎児が母胎内で胎盤を通して感染)とそれ以外の後天梅毒に分けられます。後天梅毒は性感染症として伝播します。治療を要する活動性梅毒(有症状の顕症梅毒と無症状の潜伏梅毒に分かれる)と、梅毒抗体検査は陽性であるのに治癒している陳旧性梅毒(治癒状態の梅毒)とに大別されます。

顕症梅毒は、感染時期から1年未満の早期梅毒とそれ以降の後期梅毒に分けられます。早期梅毒は侵入局所の症状が主な第1期と、散布先の症状が主な第2期に分けられます。後期梅毒は感染から年余を経て臓器症状が進行した状態の第3期梅毒が含まれます。第1 期の病変と第 2 期の病変は併存することがあります。

潜伏梅毒は感染初期の「真の潜伏期」以降、あらゆるフェーズでみられます。

 

梅毒診療ガイドより引用

 

 

診断

T.pallidumを直接検出する方法(PCR)と梅毒抗体検査(RPRとTP抗体)があります。RPRとTP抗体の自動化検査が推奨されます。ただし、両者とも感染後、約4週間以内は陽性を示さないことがあり、自動化法によりTP抗体がRPRより早期に陽性となることが多いです。

 

治療効果判定

症状の改善およびRPR、TP抗体値の低下から総合的に判断します。

 

RPR    TP抗体

+   +   活動性梅毒、陳旧性梅毒

+   −   生物学的偽陽性、初期活動性梅毒 

−          +   初期活動性梅毒、陳旧性梅毒

−          −          非梅毒、初期活動性梅毒

 

梅毒は感染症法上、五類感染症の全数把握疾患であり、所定の様式により7日以内に最寄りの保健所に届け出る義務があります。

 

 

日本で推奨されている治療薬と投与期間

国内では世界標準であるPCG徐放製剤筋注薬が非認可です。治験中。

顕症梅毒、潜伏梅毒(神経梅毒を除く)の第一選択はAMPC(アモキシシリン)経口1回500mgを1日3回、4週間が基本です。

ペニシリンアレルギーの場合、MINO(ミノマイシン)またはDOXY(ドキシサイクリン)経口が推奨されます。

妊娠中でペニシリンアレルギーの場合、SPM(スピラマイシン)経口が推奨されます。

 

 

歯科医院で見つけることのできる症状

 

 

まとめ

1.梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌による感染症です。

2.「感染しているのに無症状だったり、症状が軽くて病気であることを自覚し ていない人」から感染します。

3.感染時期から1か月後ぐらいに、梅毒菌が入った場所(唇や陰部など)に 「キズのようなもの」ができることがあります。

4.感染時期から3か月ぐらいたったころに全身に発疹が出るなど、いろんな症状が出ることがあります。

5.全く症状がなく、たまたま受けた血液検査で梅毒の陽性反応が出て感染がわかることもあります。 

6.感染早期に抗生物質を正しく使えば治りやすい病気です。

7.治療にはペニシリンを使います。治療の初めに発熱することがありますが、 1~2日間でおさまります。ペニシリンにアレルギーがある人には別の抗生物質を使います。担当医の指示どおり服薬を続けてください。

8.あなたがうつしたかもしれない人(接触者)に梅毒の血液検査を勧めましょう。

 

ご参考までにどうぞ。

 

「日本感染環境学会総会・学術集会 2日目」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2020.02.15 Saturday
  • 07:11

「日本感染環境学会総会・学術集会」1日目は、今日本中が最も正体が分からず対応に困っている「新型コロナウイルス」について、WHOの進藤奈邦子先生のご講演から始まり、田口正博先生の「歯科の消毒滅菌」、「手術部位感染症予防のためのガイドラインの比較」、「効果的なICTラウンド」、「性感染症」、「尿路感染症」、「医療従事者のワクチンガイドライン」について講演を拝聴させて頂きました。

本日2日目も頑張ります!!

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