「医療従事者のワクチン接種 麻疹・風疹・水痘・流行性耳下腺炎」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2020.03.15 Sunday
  • 13:03

 

「医療従事者のためのワクチンガイドライン」

医療関係者が麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘を発症すると本人の重症化の可能性に加えて周りの患者や医療関係者への感染源となることから迅速な対応が求められます。麻疹と水痘の感染経路は空気感染・飛沫感染・ 接触感染です。風疹と流行性耳下腺炎の感染経路は飛沫感染・接触感染であることからワクチン接種の対象は医療関係者だけでなく、非医療職を含めて医療機関で実習、ボランティア活動、勤務を行う全員とします。救急隊員、処方箋薬局に勤務するものも含まれます。

 

麻疹と水痘はウイルスに曝露後 72 時間以内に緊急ワクチン接種をすることで、発症を予防できる可能性があるます。風疹と流行性耳下腺炎については緊急ワクチン接種の有効性に関するエビ デンスはありません。しかし曝露した感受性者にワクチン接種が行われることにより、今回の曝露で感受性者が発症しなかった場合でも永続的な免疫を付与されることになるとの考えからアメリカではワクチン接種が勧められています。

 

いずれのワクチンも1 回接種で90 %以上の免疫獲得が期待されます。数%の1次性ワクチン不全があることや、ワクチン接種後の年数経過と共に免疫が減衰し発症する2次性ワクチン不全があることから、2006年度より麻疹と風疹について、1 歳児と小学校入学前 1 年間の幼児に対して予防接種法に基づく 2 回接種が導入されました。また2007〜2008年に10〜20代を中心とした麻疹の全国流行があったことから 2008年度から5 年間の時限措置として、中1と高3相当年齢の者に対して予防接種法に基づいて2回目の定期接種の機会が導入された。以上の対策により1990年4月 日以降に生まれた者については麻疹と風疹の2回の接種機会があったことになります。

 

 

 麻疹・風疹・水痘・流行性耳下腺炎ワクチン接種のフローチャート

(医療関係者のためのワクチンガイドライン第2版より引用)

 

1歳以上で「2回」の予防接種の記録を勤務、実習前の医療機関に提出することが原則です。予防接種の記録が1歳以上で「1回」のみの者は、1回目の接種から少なくとも4週間以上あけて2回目の予防接種を受け、「2回」の記録を勤務、実習前に医療機関に提出することを原則とします。既罹患で予防接種を受けていない者は、勤務、実習前に抗体陽性の検査結果を提出することを原則とします。いずれにも該当しない者は少なくとも4週間以上あけて「2回」の予防接種を受け、その記録を勤務、実習前に医療機関に提出することを原則とします。

勤務、実習中は「予防接種、罹患、抗体価」の記録を本人と医療機関で年数に関わらず保管します。

 

注意点

・1歳以上で2回の接種を確認する(生年月日と接種年月日)

・0歳での接種は回数に含めない

・麻疹またはMMRと記載されているワクチンはロット番号で確認する必要がある

・既罹患なら抗体価は高い

・低い抗体価であった場合は罹患は重い間違いでワクチンを接種したのを忘れている可能性が考えられる

 

 

ご参考までにどうぞ。

「手術部位感染症予防のための世界ガイドライン」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2020.02.24 Monday
  • 09:41

手術部位感染症(SSI: Surgical Site Infection)予防のための世界ガイドライン」 

   Global guidelines on the prevention of surgical site infection

 

 

全身管理 周術期の酸素投与について

WHO Strong 術中・直後2〜6時間の投与 酸素濃度80%  Evidence level 中

 

 

全身管理 循環血液量

WHO Conditional 正常な循環血液量の維持 Evidence level 低

 

 

全身管理 正常体温の維持

WHO Conditional 手術室内・術中に加温 Evidence level 低

 

 

全身管理 血糖値コントロール

WHO Conditional 集中的な調節のためのプロトコールを使用 Evidence level 低

 

 

全身管理 術前の予防的抗菌薬投与

WHO Strong(術式により) 切開前の予防抗菌薬投与 術前120分以内 Evidence level 低

 

 

全身管理 術後の抗菌薬投与

WHO Strong 予防投与の延長をしない  Evidence level 中

 

 

局所管理 皮膚消毒

WHO Strong  CHG含有を基本、アルコールベース消毒  Evidence level 低〜中

 

 

局所管理 微生物シーラント

WHO Conditional 使用すべきでない  Evidence level 超低

 

 

局所管理 インサイズドレープ(術野の上に貼りつけその上をメスで切るもの)

WHO Conditional プラスチック粘着ドレープ(±抗菌)は使用しない  Evidence level 超低

 

 

局所管理 切開創の洗浄・処置

WHO Conditional PVP-l溶液を用いた創洗浄  Evidence level 低

         抗菌薬溶液による洗浄はすべきではない

 

局所管理 抗菌縫合糸

WHO Conditional (術式によらず)トリクロサンコーティング縫合糸使用  Evidence level 中

 

 

局所管理 高機能ドレッシング材

WHO Conditional  全ての高機能ドレッシング材を使用しない  Evidence level 低

 

ご参考までにどうぞ。

脳科学の基礎12「習慣と行動変容」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2020.01.22 Wednesday
  • 00:14

習慣とは…

・後天的に獲得された個体の反応様式

・刺激に対して自動的に触発されやすく、変化の少ない一定の形を持つことが多い

・条件づけ、知覚障害運動により習慣化されると考えられる

・習慣と言われるまで自動化し定型化するためにはかなり多回数の反復が必要である

 

スキルを獲得するまでには10000時間を要すると言われているが、習慣はスキルとは異なり、生活を変える行動変容という意味である。

 

大学生96人を対象に行った研究により、今まで生活の中に組み込まれていなかった新しいことを始めてもらい、不快がなく習慣化したと思うかどうかの報告をしてもらった。対象者の95%が習慣化するまでにかかる日数の中央値は66日であった。「毎朝水を飲む」は最もハードルが低く、習慣化するまでに18日、「運動をする」は最もハードルが高く、254日かかり、行動においてばらつきがあることがわかった。

 

習慣に向けた行動変容の心理的段階

ステージ変容理論(ジェイムス・プロチャスカ)

1無関心期…行動を起こす負担ばかり感じている、共感的態度が必要、質問してきたら情報提供をする、上下関係はない

2関心期…アンビバレンスな心理状態、前向きな発言を引き出していく、動機付けに強化する、インセンティブやトークンの付与

3準備期…決意表明、自己効力感の強化が重要、自分でスケジュールを決めさせる、心理的ハードルを下げる

4実行期…行動を変えて6ヶ月以内の対象者、変化に適応していない、自己効力感を高めるとともに継続できるような強化因子を付与

5維持期…6ヶ月以上たち、行動実行が普通になる時期、自ら解決し行動を継続していく、サポートを必要としなくなる時期、逆戻りした場合はステージ3から学びなおす

 

インセンティブやトークンの付与について

運動行動の動機付けに効果的なインセンティブは、運動行動変容ステージやインセンティブの内容によって異なる。各行動変容ステージにおける動機強化得点の高いインセンティブは現金、商品券、旅行券であり、各行動変容ステージの運動取組動機率が50%に達するインセンティブ希望額は、無関心期が2000円、関心期が1000、準備期&実行期が1500円、維持期が500円であった。

 

自己効力感の強化方法

1達成体験

2代理体験…誰かができたという体験

3言語的説得…プロから貴方ならできると言われる

4生理的情緒的調整…気楽にやりましょうと促す

 

実行に対する負荷と前頭葉の活動

前頭葉には運動を維持することに関わる部分がある。筋トレで辛くなってくるとき、酸素の供給が追いつかず筋肉細胞は低酸素化する。前頭葉の酸素のないヘモグロビンが増える。つまり前頭葉が働いている。

活動が変化するということは、脳の白質、灰白質の構造に変化が起こっている。有髄している神経の変化。逆に廃用が進むと消失変化していく。

 

習慣と行動変容

1どのくらいの日数が必要なのか

 中央値66日 課題により異なり個人差も大きい

 

2習慣をつくるまでの心理的な変化

 ステージ変容理論(ジェイムス・プロチャスカ)

 

3習慣化する際には何が起こっているのか

 前頭葉の活性化、使用するための脳構造の変化

 

4具体的なプログラム

 EASEプログラム行動変容を促す技法

 

EASEプログラム

Encourage autonomous self-enrichmentの略でEASEプログラムを日本語にすると「自主的な自己涵養促進プログラム」であり患者が自分を豊かにすることを促進するプログラムのことである。透析看護領域を中心に活用されている。代表的なものとして透析患者10人に対してEASEプログラムを行った結果、65%患者の水分摂取行動が改善したという報告がある。

 

EASEプログラムの手順

ステップ1 医療内容の妥当性を含めたアセスメント

ステップ2 困難事の明確化と解決意義の確認

ステップ3 行動目標の設定と自己効力の確認

ステップ4 技法の選択

ステップ5 実施

ステップ6 評価・考察

 

EASEプログラムの技法と特徴

(セルフマネジメントにおけ行動変容を支援するEASEプログラムより引用)

 

歯科では歯周基本治療にプラークコントロールがあります。これは患者さんご自身が毎日口腔内のお手入れが必要です。今まで口腔内に関心がなかった患者さんが関心を持ち、お手入れを習慣化することが歯科的行動変容と言えます。歯科衛生士は患者さん個人を理解し、常に患者さんに合わせた行動変容を促す能力が求められます。中々難しいことですが、行動変容により患者さんの歯や全身の健康が維持向上できる歯科衛生士が更に育成されることが、国民の病気の早期発見や予防につながるのではないかと考えます。

 

 

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