「ボウィーディックテストの国際規格」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.05.12 Sunday
  • 17:05

ボウィー・ディックテストとは、真空高圧蒸気滅菌器のチャンバー 内の真空脱気性能(チャンバー内の空気の排除ができているか)を確認するテストです。毎日滅菌運転前に実施、また滅菌器の故障後等の使用の際は連続で3回テスト運転を実施することが推奨されています。

 

(日油技研より引用)

 

ボウィー・ディックテストはISO11140-1において化学的インジケータのタイプ2に分類されます。

インジケータの変色条件は134℃・3,5minです。

 

現在、ボウィーディックテストには3つの国際規格があります。

 

ISO11140-3(以前の欧州規格に準じた規格、テストパックの密度が高い)

ボウィー・ディックテストの原法は折りたたんだ吸湿性の外科用再使用タオルから構成されます。

テストパックの総重量は約7kg

 

ISO11140-4(以前の欧州規格に準じた規格、テストパックの密度が高い)

テストパックの総重量は約7kg

 

ISO11140-5(以前の米国規格の準じた規格、テストパックの密度は欧州規格の半分程度)

テストパックの総重量は約4kg

 

テストパックを置く場所は、空の滅菌器の最も滅菌条件の悪い場所に水平に置きます。滅菌器の下方、扉近くが一般的です。

試験運転の前に滅菌器の暖機運転を行います。ボウィー・ディックテストのプログラムが備わっている滅菌器もあります。

一般的に推奨される処理時間は134℃3,5minですが、処理時間は4分間とすることも可能です。しかし、4分間を超えてはなりません。もし、処理時間が4分間より長い場合は試験は無効となります。暖機運転が行われないで試験をすると不合格となることがあるので、暖機運転は必ず行います。

 

テストシートの中央部分が周囲の色と同じになれが試験合格です。

滅菌器の機能不全のために工程中に残留空気(エアポケット)が存在していると、テストシートの中央部分が周囲の色と異なり試験不合格となります。

26e1bc66.jpg

 

ご参考までにどうぞ。

 

 

「化学的インジケータ(chemical indicator:CI)」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.05.08 Wednesday
  • 14:15

化学的インジケータは滅菌工程の設計や日常のモニタリング、特定の試験などに使用します。

滅菌物の滅菌後の無菌性は保証しないが、その部位まで熱などの滅菌媒体が添付文書もしくは取扱説明書などに記載された条件(温度、時間など)に到達したことを示します。

化学的インジケータは設定温度において経時的に段階的に変色し、生物学的インジケータの死滅時間より遅れて完全変色するものが望ましい。ただし、化学的インジケータの結果からはSALに関する情報を得ることはできない。そのため、日常の工程モニタリングにおいて、化学的インジケータは生物学的インジケータと併用して使用すべきであり、生物学的インジケータの代用として使用することはできません。

 

通常、滅菌物の材質や積載量により昇温時間が異なることや、包装方法の違いや滅菌器内での滅菌物の置かれている場所により、個々の滅菌物の曝露条件は異なることを考慮して、払い出し先や使用現場における質保証のため、すべての包装内外部に化学的インジケータを挿入、貼付することが望ましい。

 

化学的インジケータの規定値(stated value:SV)や反応する重要プロセス変数はそれぞれ異なるため、異なる化学的インジケータを同時に使用した場合は、異なる結果を得る場合があります。

 

化学的インジケータの分類

化学的インジケータはISO11140-1において特徴や使用用途によってタイプ1〜6に分類されている。

 

タイプ1:プロセス・インジケータ

プロセス・インジケータは医療器材が滅菌工程を通過したか否かを区別するために使用される。プロセス・インジケータは一つあるいは複数の滅菌工程の重要変数に反応し、合格点を意味する終点に達する。

 

タイプ2:特定の試験のためのインジケータ

現在、タイプ2に分類されるインジケータには、高圧蒸気滅菌器中の空気排除および蒸気の浸透を確認するボウィー・ディックテスト用のインジケータおよび、インジケータシステムが含まれています。

 

タイプ3:単一重要プロセス変数インジケータ

単一重要プロセス変数インジケータは滅菌工程の重要変数の一つに反応し、一定の曝露条件に曝されたことを確認するために使用します。

 

タイプ4:複数重要プロセス変数インジケータ

複数重要プロセス変数インジケータは滅菌工程の重要変数の二つ以上に反応し、一定の曝露条件に曝されたことを確認するために使用します。

 

タイプ5:インテグレーティング・インジケータ

インテグレーティング・インジケータは当該滅菌法のすべての重要プロセス変数に反応するように設計されています。その規定値はISO11138-2,3で規定されている要求性能と同等、またはそれ以上である。

 

タイプ6:エミュレーティング・インジケータ

エミュレーティング・インジケータは、規定された滅菌サイクルのすべての滅菌工程の重要プロセス変数に反応するように設計されている。合格条件と不合格条件の条件幅がタイプ4やタイプ5より狭く、特定の滅菌条件を精度をよく検知します。

 

ご参考までにどうぞ。

「血管炎症候群」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2019.03.28 Thursday
  • 13:54

血管炎症候群は血管壁を炎症の場とする疾患の総称で、系統的に全身の血管を侵す一次性と他の基礎疾患に続発する二次性に分けられます。二次性血管炎症候群の具体例としては、感染症や悪性腫瘍に伴う血管炎、他の膠原病に伴う血管炎、薬剤過敏性血管炎などがあります。

 

血管炎症候群の多くはその原因が不明ですが、何らかの自己免疫学的機序が関与すると推測されています。

 

一次性血管炎には多くの分類があります。血管炎の名称を定めた1994年のChapel Hill会議を改訂し、名称を適切なものに変更するため2012年に再びChapel Hill会議が開催され、血管炎の名称が変更・追加された分類がこちらです。大・中・小血管炎の病変分布から3つに主分類されます。病変には重複がありどのサイズの血管に対しても影響を及ぼすことがあります。

 

(大阪大学大学院医学系研究科より引用)

 

1 大血管炎

  巨細胞性血管炎

  高安動脈炎

 

2 中血管炎

  結節性多発性動脈炎 

  川崎病

 

3 小血管炎

  ANCA関連小血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎肉芽腫症−ウェゲナー–、好酸球性多発血管炎肉芽腫症)

  免疫複合体性小血管炎(クリオグロブリン血管炎、IgG血管炎、低補体蕁麻疹様血管炎)

 

 

ここでは、結節性多発性動脈炎について触れてみたいと思います。

 

結節性多発性動脈炎 

本症は全身の中血管動脈壁およびその周囲を侵す壊死性血管炎です。元々は、1866年にドイツのKussmaul博士らが報告した結節性動脈周囲炎という概念から始まります。その後、本症の血管炎は動脈周囲に限らず動脈壁全層に及ぶことが明らかになり、結節性多発性動脈炎と呼ばれるようになりました。結節性という枕詞は、浅在動脈に生じた小動脈瘤や肉芽組織が数珠様に触れることに由来します。本症の原因は不明ですが、免疫学的機序が推測されています。この免疫学的機序により中血管動脈が侵されます。侵された動脈壁とその周囲には好中球を主体とした細胞浸潤が認められ、放出した化学兵器などによって動脈壁とその外膜は壊死に陥ります。さらに壊死に陥った動脈壁を修復するために壊死組織を上塗りするように膠原線維が増生します。そして炎症によって析出したフィブリンの働きによって膨化します。フィブリノイド変性を起こした壊死組織はやがて肉芽組織に置換され、内腔は狭いまま固まってしまいます。さらに、動脈壁の内外の弾性板が破壊されるため小動脈瘤を形成します。

 

全身症状 全身性に中動脈に壊死が起こるので、発熱、全身倦怠感、体重減少などをきたします。

腎病変  弓状動脈が侵されるため、腎臓全体が虚血に陥ります。そのため腎梗塞をきたすほか、レニンの分泌亢進を介して高血圧を引き起こします。

心病変  冠動脈が侵されるため、虚血性心疾患をきたします。

神経病変 至るところで末梢神経が虚血に陥るため、末梢神経障害が多発します。疼痛や、知覚障害を訴え、約半数に運動障害が発症します。末期にいたると、脳卒中や痙攣発作、精神症状を生じることもあります。

消化器病変 消化管の上下の腸間膜動脈の分岐を侵すため、腹痛、下痢、消化管出血などがみられます。

筋病変・間接病変 筋肉も虚血に陥るため、筋痛や筋力低下をきたします。関節も虚血に陥るため多発性関節炎を引き起こします。関節の変形を引き起こすことは稀です。

皮膚病変 四肢の浅在動脈が侵されるために、皮下結節を触れます。紫斑や免疫応答の影響で紅斑もみられます。皮膚潰瘍を生じることもあります。

 

検査

全身の壊死性血管炎を反映して、CRPの上昇を認めます。動脈に浸潤する好中球を反映して、白血球数が増加します。また、血小板数も増加します。腎病変を反映して蛋白尿、血尿、尿沈渣の異常所見がみられます。

病理学的には皮膚や腎生検、筋生検や神経政権が行われます。これによって前述の病理所見を認めれば、本症の診断は確実になります。また、腎動脈や腹腔動脈などの血管造影によって、血管内腔の狭窄像や多発する小動脈瘤を認めることができます。

 

予後・治療

最近の治療の進歩により、速やかに診断し早期から適切な治療を開始すれば、比較的順調に経過します。

治療は原則として副腎皮質ステロイドと免疫抑制薬の併用療法を行います。

 

現在、新しい治療法も出てきており、さらに治療が進歩していくことが期待されています。ご参考までにどうぞ。

 

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