【Advanced Care Dental Office】東京顕微鏡専門歯科衛生士yu

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「老化の身体的特徴」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU
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    人はこの世に生を受けて、時間の経過とともに成長•発達を続け成熟期を迎えます。その後衰退が始まり、最後には死を迎え、生命は消失します。これが人間の一生の過程の自然な姿です。生命が成長•発達した後におけるこの変化を、加齢(aging)、または老化とよびます。加齢は外観や身体の諸機能に様々な変化をもたらします。

     

    老化現象は加齢に伴って生じる生理機能の不可避的で非可逆的な低下です。人の寿命には個人差がありますが、ヒトの限界寿命は110歳から120歳の間と考えられています。個体の発生や成熟が一つのプログラムに従って正確に繰り広げられている現象であるのに比較して、個体の老化は予測することが難しい。老化のメカニズムには、様々な環境、遺伝因子がかかわっていると考えられています。また、近年、酸素フリーラジカルなどが老化の因子であると報告されています。また酸化ストレスによる細胞の障害や細胞がもつ防御機構が注目され、老化の速度や寿命はこのバランスによって決定されるという説もあります。老化の細胞レベルにおけるメカニズムとしては、「蓄積仮説」と「細胞老化仮説」が知られています。

     

    1)蓄積仮説

    個体は加齢に伴って様々な障害を受け、それが蓄積した結果、細胞や組織が機能しなくなることで個体老化が生じる。現在では、環境中の有害な物質や、組織で生産される活性酸素などにより、たんぱく質、脂質、遺伝情報を担う核酸などが傷害を受けた結果、個体老化が生じるとされる。

     

    2)細胞老化仮説

    神経芽細胞などの細胞増殖可能な正常細胞を個体より採取し継代培養を続けると初めは盛んに増殖を続けるが、必ず有限の細胞分裂回数の後に増殖を停止する。こうして細胞分裂を行う能力を欠くと組織機能を維持できなくなり、個体の老化が起きるとされている。

    (細胞数の現象)

    ヒトは成長•発達の時期を経て、身体全体も臓器そのものも大きさに達した成熟のとき、全細胞数は60兆個にもなります。この成熟後の加齢に伴う細胞減数の過程が生物学的老化の過程です。臓器は老化によってその重量が減少してきますが、それは主として、細胞脱落による実質細胞の減少や萎縮によるものです。しかし、呼吸などに関わる延髄の下オリーブ核の神経細胞のような生命維持に直接関与している細胞の減数はあまり顕著ではないと報告されています。

    (体内水分量の変化)

    加齢により身体構成成分の分布に変化が起き、脂肪分が増加して筋肉や臓器の細胞内液が減少する。また、腎臓の糸球尿細管における水分の再吸収機能の低下および渇中枢の感受性低下が加わり、水分の摂取が少なかったり、発汗や下痢で体液が体外に喪失すると脱水になりやすい。

     

     

    老化の身体的特徴

    1)呼吸•循環機能の低下

    呼吸器では、気道や線毛活動の減少が起こるために、分泌物の排出機能が低下し、誤嚥性肺炎が発生しやすくなる。またガス交換を行っている肺胞が減少し、肺胞がまとまった形の気腫が生じて残気量の増加が起こり呼吸面積が減少して肺活量の減少をきたす。この程度が大きいと肺気腫を生じる。肺の外側の胸郭では肋軟骨の石灰化などにより弾力性の低下が起こり、呼吸筋の運動が不十分になり、やはり肺活量の減少を招きます。これらによって咳嗽能力が低下し誤嚥性肺炎の発生につながる。

    循環器については、心筋線維の増大に基づく心臓の肥大が起こり、機能的にはポンプ機能の低下、心筋収縮力の低下、心排出量の低下が生じる。特に肺気腫などの肺病変が存在する場合は右心室肥大が出現しやすい。血管については「ヒトは血管とともに老いる」といわれているようにその老化の程度は、生命維持に大きくかかわっている。加齢により動脈硬化が起こり、病理学的には粥状硬化、中膜石灰化、細胞脈硬化が現れます。

     

    2)消化•吸収機能の低下

    加齢による食道粘膜に萎縮が起こると、蠕動運動が遅延し、弱くなって嚥下障害が生じる。胃粘膜も萎縮し胃液分泌は減少します。小腸では粘膜の血流の減少が起こり、大腸は平滑筋細胞数の減少、消化管運動時間の遅延、蠕動の減少が起こって弛緩性便秘をきたしやすくなります。

    消化•吸収機能については加齢により、脂肪吸収能、糖質吸収能、膵外分泌機能が低下傾向になることが報告されています。糖質の大量摂取では発酵性下痢を、たんぱく質の大量摂取では腐敗性下痢をきたします。

     

    3)排泄機能の低下

    腎重量は40歳以降、徐々に減少し、腎糸球体の数も減少します。したがって腎血液量は減少、糸球体濾過率の低下など腎機能低下が起こる。クレアチニンクリアランスは低下する。

     

    4)運動機能の低下

    骨は加齢により萎縮と肥厚の変化が入り交じった形となる。つまり骨の容積が減少する反面、靭帯、腱、筋肉の付着部では骨が増殖する状態になります。関節では関節軟骨が薄くなったり、硬化するという変性や、関節周囲の組織の変性が起こる。これらの変化は運動機能に大きな影響を与えます。

    運動機能では、握力の低下が最も緩やかである。運動は、筋力、持久力、瞬発力、巧緻性、柔軟性などの様々な機能が統合されて行われますが瞬発力を必要とする垂直跳びのような運動は10代後半から低下します。一方、運動機能や生活習慣は環境によって個人差があり、高齢になるほどそれが著しくなります。

     

    5)感覚機能の低下

    視機能の低下

    眼の調節力、視力、色覚、瞳孔反応、などの視機能はいずれも老化により低下します。近くのものに焦点が合わせにくくなる老視(老眼)は視機能のうち調節力の低下を示し、最も顕著な加齢現象であり水晶体の弾性が失われているのが原因と考えられる。水晶体のたんぱく質の変性によって水晶体が混濁し視機能が低下する。50歳を過ぎるとほとんどの人にみられるという。このたんぱく質の変化は特に、青や紫の識別能の低下やコントラスト感度の低下にも関与する。加齢により暗いところでコントラストの弱い像を見る能力は著しく低下する。

     

    聴機能の低下

    高齢者の難聴は個人差が大きく、難聴の原因も多岐にわたる。いわゆる老人性難聴という場合は感音性難聴を指します。これには内耳の感覚細胞や蝸牛神経線維の変性が関与します。母音は聞きやすいが、子音は聞き取りにくいので、話しているのはわかるが意味がわからないのが高齢者の難聴の特徴。騒音の中や反響する部屋では人の話を理解するのが困難になります。

     

    嗅覚機能の低下

    嗅覚機能は加齢に伴って低下します。

     

    味覚機能の低下

    味覚閾値の加齢変化に関しては、特に甘味、塩味の閾値が上昇する。個人差も大きい。

     

     

    6)神経機能の低下

    脳の変化

    脳は老化によって神経細胞の脱落が起こり萎縮する。解剖学的には脳回が狭くなり、脳溝は深くなり脳室は拡大する。広範な神経細胞の脱落により認知症を生じます。機能的には加齢による脳波の徐波化が知られている。脳機能は低下の方向にあると考えられるが、脳全体としてみた場合は変化しないとの考えもあり統一されていない。

     

    神経系の変化

    神経系では神経細胞の数が減少し、神経伝達速度の低下が起こり刺激を受けてから反応するまでの時間が延長するため、様々な運動機能の低下が生じる。末梢神経では神経外膜が肥厚する。

     

    7)免疫機能の低下

    免疫系の老化は、主にT細胞系の機能低下から起こり、20代から始まる。高齢者では胸腺からT細胞の供給はわずかなものになってしまい、ウイルスの防御に重要な役割を果たすNK細胞も高齢者では低下している。心理的、物理的ストレスが生体免疫機能を低下させるが、その時の回復機能は若年者に比べて著しく低下している。

     

    8)性機能の低下

    加齢による液性調節については、一般に副腎皮質刺激ホルモン、副腎皮質ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺ホルモンなどの生命維持に不可欠なホルモンは変化しないが、性ステロイドの合成・分泌は低下する。種族の維持に関係するホルモンは思春期に急増して加齢とともに減少する。男性では特に精巣ホルモンであるテストステロンは、年齢に伴う減少が著明である。副腎アンドロゲンの血中濃度は20歳前後をピークに直線的に低下するので、老化の良い指標とされています。

    女性の場合は、閉経後にエストロゲンの急速な低下が起こる。エストロゲンは種族の維持だけでなく個体の維持にも深く関わっているのでいわゆる更年期障害、骨粗鬆症、動脈硬化が進行する。

     

    9)造血機能の低下

    血液・造血器では、加齢により造血組織の分布の変化、造血幹細胞の減少が起こる。思春期以降、造血の中心をなしている脊髄の造血髄の面積が減少し、70歳をこえるとその面積は半分以下になると言われている。代わって、脂肪髄が大半を占めるようになるが、これは骨髄への血流量の減少が原因と考えられている。その結果造血機能が低下し、老年性貧血発現の主な要因とされている。

     

    「老化とからだ」ご参考までにどうぞ。

     

     

     

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