「膠原病とは」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU
- 2017.05.15 Monday
- 21:08
膠原病とは様々な多臓器障害と免疫異常を特徴とします。発熱などの全身症状に加え、皮膚、関節、腎、漿水、肺、神経組織、心、筋などが同時にまたは時期を異にして障害され複雑、多彩な臨床像を呈します。 膠原病には関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトー デス(SLE)、全身性硬化症( PSSまたはSSc )、多発性・皮膚筋炎(PM-DM)、結節性動脈周囲炎(PN)およびリウマチ熱(RF)の6疾患が含まれる。 類縁疾患としてはシェーグレン症候群、ベーチェット病、大動脈炎症候群、サルコイドー シス、種々の血管炎、種々皮膚病変を主とする疾患など多数の疾患が含まれる。
(日本臨床検査医学会より引用)
膠原病の概念
1942年米国の病理学者Paul Klempererが提唱した病理組織学的概念です。
1病理学的側面 膠原線維(=結合組織)に異常がある疾患のこと
2病因論的側面 自己抗体の出現を認め自己免疫の関与が推測される
3臨床的側面 関節痛、筋肉痛などを伴いリウマチ性疾患の要素あり
結合組織とは
ヒトのあらゆる器官は、上皮組織、支持組織(結合組織)、筋組織、神経組織の4種の組織によって構成されています。結合組織は全身のあらゆる部位に分布しています。
結合組織に主な役割(細胞間質の主な線維…膠原線維•コラーゲン)
組織と組織の間をつなぐ、埋める
血管やリンパ管や神経の通り道
微生物などの侵入に対する生体防御の場
膠原病の症状
1 発熱 全身性の炎症疾患であり、膠原病に特徴的
2 全身の非特異的な症状 全身倦怠感、易疲労感、体重減少など
3 皮膚症状 蝶形紅斑、輪状紅斑、紫斑など
4 関節症状 多発関節炎を伴うことが多い
5 レイノー現象 全身性エリテマトーデス、強皮症、混合性結合組織病(MCTD)で出やすい
(寒冷刺激にさらされると最初は手指が白い蝋(ろう)のような蒼白色に変わりしびれ感を伴います。刺激が終わって10〜15分くらいで赤色または紫色(チアノーゼ様)に色が変化して正常にもどることが多い)
6 筋力低下 しゃがみ立ちができないなど
膠原病の治療薬
1副腎皮質ステロイド
2免疫抑制剤
3非ステロイド性抗炎症薬
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