「麻疹ウイルスとは」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2018.05.06 Sunday
  • 10:55

麻疹(第五類感染症)は麻疹ウイルス(パラミクソウイルス科モリビリウイルス属)によって引き起こされる感染症です。空気感染(飛沫核感染)、飛沫感染、接触感染と様々な感染経路を示します。

 

感染力は極めて強く、麻疹に対して免疫を持たないものが感染した場合、典型的な臨床症状として、10〜12日間の潜伏期を経て発症します。ちなみにインフルエンザウイルスの潜伏期は1〜3日間です。

 

 

ヒトの体内に入った麻疹ウイルスは免疫を担う全身リンパ組織を中心に増殖し、一過性に強い免疫機能抑制状態を生じるため、麻疹ウイルスそのものによるものだけでなく、合併した別の細菌やウイルス等による感染症が重症化する可能性があります。

 

麻疹肺炎は比較的多い合併症で、麻疹脳炎と共に二大死亡原因といわれています。さらに罹患後平均7年の期間を経て発症する亜急性硬化性全脳炎などの合併症もあります。国内では2000年前後の流行で年間20〜30人が死亡しています。

 

世界での2015年の5歳以下の小児の死亡数推計によると麻疹による死亡は全体の1,2%を占めています。発症すると特異的な治療法はなく対症療法が中心となります。しかし中耳炎、肺炎など細菌性の合併症を起こした場合には抗菌薬の投与が必要となります。麻疹は空気感染するため、手洗いやマスクでは予防ができません。唯一の有効な予防法はワクチンの接種によって麻疹に対する免疫を獲得することです。2回のワクチン接種により麻疹の発症リスクを最小限に抑えることができます。

また、麻疹患者と接触後(72時間以内)に麻疹含有ワクチンの接種を受けることで、発症を予防できる可能性があるそうです。

 

日本で接種可能なワクチンの種類

 

臨床症状

前駆期(カタル期)

感染後に潜伏期10〜12日を経て発症します。38度前後の発熱が2〜4日間続き、倦怠感があり小児では不機嫌となり上気道炎症状(咳嗽、鼻、咽頭痛)と結膜炎症状が現れ、次第に増強します。

乳幼児では8〜30%に消化器症状として下痢、腹痛を伴います。発疹出現の1〜2 日前頃に頬粘膜の臼歯対面に、やや隆起し紅暈に囲まれた約1mm 径の白色小斑点(コプリック斑)が出現します。コプリック斑は診断的価値があるが届出基準には含まれません。発疹出現後2日目の終わりまでに急速に消失する。また口腔粘膜は発赤し口蓋部には粘膜疹がみられ、しばしば溢血斑を伴うこともあります。

 

発疹期

カタル期での発熱が1℃程度下降した後、半日くらいのうちに再び高熱(多くは39.5 ℃以上)が出るとともに、特有の発疹が耳後部、頚部、前額部より出現し、翌日には顔面、体幹部、上腕におよびます。2日後には四肢末端にまでおよぶ。発疹が全身に広がるまで、発熱(39.5℃以上)が3〜4日間続きます。発疹は、はじめ鮮紅色扁平であるが、まもなく皮膚面より隆起し融合して不整形斑状(斑丘疹)となります。指圧によって退色し一部には健常皮膚面を残す。発疹は次いで暗赤色となり出現順序に従って退色します。

発疹期にはカタル症状は一層強くなり、特有の麻疹様顔貌を呈します。

 

回復期

発疹出現後3〜4日間続いた発熱は回復期に入ると解熱し、全身状態、活力が改善してきます。発疹は退色し色素沈着がしばらく残り、僅かの糠様落屑(こうようらくせつ:皮膚の角質が増して米ぬか様にはがれること)があります。

カタル症状も次第に軽快します。合併症のないかぎり7〜10日後には回復します。患者の気道からのウイルス分離は、前駆期(カタル期)の発熱時に始まり、第5〜6発疹日以後(発疹の色素沈着以後)は検出されない。この間に感染力をもつことになるがカタル期が最も強いとされています。

 

合併症

1)肺炎

2)中枢神経系合併症(脳炎)

3)中耳炎

4)クループ症候群

5)心筋炎

6)亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis :SSPE)

麻疹ウイルスの中枢神経への持続感染が原因であり、長い潜伏期間の後に進行性の中枢神経症状を発症し、最終的な予後は非常に悪い。SSPE発症のリスクとして知られているのは、2歳未満での麻疹罹患です。潜伏期間は4〜8年。6〜10歳頃に発症することが多いとされていますが、それ以外の年齢で発症する場合もあります。

知能障害、運動障害が徐々に進行し、ミオクローヌスなどの錐体・錐体外路症状を示します。特に成人発症例では非典型的な経過をとることが多く、若年発症の進行性の認知機能障害などが認められた場合ではSSPEも鑑別する必要があります。

 

ご参考までにどうぞ

 

 

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