「第14回首都圏滅菌管理研究会 歯科外来診療における感染防止対策の基本」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2018.05.17 Thursday
  • 01:46

第14回首都圏滅菌管理研究会のご報告です^ ^

 

1.【感染症基礎講座IX 番外編】「研究会の運営報告」深柄 和彦(東京大学医学部附属病院 材料管理部 部長)

2.【教育講演I】「企業が添付文書に込める思い:SUDの再処理に関するリスク」佐藤 邦彦(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)

3.教育講演II】「歯科外来診療における感染防止対策の基本」戸田 奈緒美(イリタニオフィス)

4.ポスターセッション  No.1401「歯科用ハンドピースをタイプの異なる卓上高圧蒸気滅菌器での滅菌効果検証」坂田 辰男  No.1402「単回使用器材の削減、委託業者の立場から提案できる事」中村 茜, 藤原 智佳子

5.【シンポジウム】これ再生処理していいの?どうやって処理するの. 「この器材どうすれば良いの?なんでダメなの?」酒井 大志(越谷市立病院) .「器械洗浄の中央化でわかった、中材の悩み〜東大はこうしてます〜」大川 博史(日本ステリ株式会社、東京大学医学部附属病院) .「SUD、回数制限つき器材、洗浄困難器材への私たち現場の賢い対応」二場 暢子(鴻池メディカル株式会社、東京医科歯科大学医学部附属病院)

6.【特別講演】単回使用器材への対応:中材・感染制御の立場から 深柄 和彦 (東京大学医学部附属病院 材料管理部 部長)

7.ディスカッション

8.【参加自由型企画】「中材業務の見える化に向けて」 パネラー大西 真裕(株式会社リジョイスカンパニー) 奥野 雅士(スリーエム ジャパン株式会社 ヘルスケアカンパニー) 小林 誠(榊原記念病院) 酒井 大志(越谷市立病院) 松本 敏明(鴻池メディカル株式会社、町田市民病院)

 

 

 

「歯科外来診療における感染防止対策の基本」  

歯科の感染対策=ハンドピースの滅菌ではありません。

歯科医療機関における院内感染対策は平成25年に厚労省の通達による「一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針」に基づいています。しかし、「一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針」のハンドピースの取り扱いについて、ガイドラインとしてまとめられるほどのエビデンスがないことがわかりました。機器の洗浄・滅菌について、添付文章を遵守するようにとありますが添付文書に記載があってもその方法で本当に洗浄・滅菌ができるのかがほとんどのメーカーで確認されていません。ハンドピースの洗浄・滅菌にに関して内部洗浄試験や内部滅菌検証試験が行われていないことがあります。が、ハンドピースが原因で感染した事例は確認されていません。

 

歯科医院における「全症例に使用、患者毎に手袋の交換」は52%です。院内のスタッフ全員が患者ごとに手袋を交換せず、器具の滅菌を語るだなんて本末転倒です。

CDCでは手指衛生について「手指衛生は手に付着している病原菌を大量に減少させる。患者や医療従事者への微生物を感染させるリスクを低下させるための唯一かつ最も重要な方法」としています。ハンドピースの滅菌よりも、まず先に行うべきは手指衛生の徹底です。

 

Guidelines for Infection Control in Dental Health Care Settings 2003 要約

1)歯科医療従事者を教育し防御すること

2)血液媒介病原体の感染を予防すること

3)手指衛生

4)個人用防護具

5)接触性皮膚炎とラテックスアレルギー

6)患者治療用器具の滅菌と消毒

7)環境の感染予防対策

8)歯科ユニットの給水系のバイオフィルムと水質

9)特別検討事項(例 歯科用ハンドピース及びその他の装置、歯科X線撮影、非経口的投与、口腔外科手術処置、歯科技工)

 

6)患者治療用器具の滅菌と消毒 について

1 一般的な勧告

2 汚染されたクリティカルおよびセミクリティカルな診療器具の輸送と処理

3 器具の処理エリア

4 器具の受け取り・洗浄・汚染除去

5 前準備と包装

6 滅菌

7 滅菌された器具と清潔な歯科用品の保管

 

2 汚染されたクリティカルおよびセミクリティカルな診療器具の輸送と処理 について

・歯科医療従事者は汚染された器具、器材に付着している微生物に経皮的損傷、手指、目、鼻、口の粘膜との接触から曝露される可能性がある。曝露を予防するため、汚染された器具類は注意深く扱わなければならない。

・洗浄・消毒を行う場所まで運ぶ間の経皮的損傷を予防するため、使用した場所で適切な容器に収納されなければならない。

・滅菌は専用の機器、適正な空間、継続的にトレーニングを受けている有資格の歯科医療従事、および滅菌の質を保証するための定期的なモニタリングを必要とする複雑な処理である。

・器具が適切に処理され、患者に再使用しても安全であることを保証するために、正しい洗浄、包装、滅菌器への積載、滅菌あるいは高水準消毒が行わなければならない。

 

3 器具の処理エリア について

・滅菌の質を管理し、安全を確保するために指定の中央処理室で全ての器具を処理すること。

・理想的には一連の流れをコントロールし、処置中に生じてくる汚染物質を封じ込めるため、壁や仕切りで各区域を分割する。

・不可能であれば、器具を処置する歯科医療従事者が清潔区域の汚染を防ぐ作業訓練を受けていることを条件に、空間的に適切に分けられていれば十分であろう。

・スペースは予想される作業量および保管される器具の数に対して十分でなければならない。

 

6 滅菌 について

・熱に強い歯科用器具類は、通常以下によって滅菌される。

 高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)

 乾熱滅菌

 不飽和化学蒸気滅菌

・プレバキュームオートクレーブはバキューム機能が適正に働いているか定期的に検査を行う必要がある。 

・滅菌処理のモニターには、機械的、化学的、生物学的なものを含め、これらのパラメーターの組み合わせが含まれるものとする。

・機械的方法は、時間、温度、圧力を滅菌器の測定器または表示器で評価する。

・滅菌を保証することはできないが、滅菌サイクルに問題が発生したことを最初に示す。

・化学的インジケーターは滅菌処置中の物理的条件を評価するために感度の高い化学薬品を使用する。

・滅菌の達成が証明されているわけではないが、装置の誤作動を発見でき、滅菌処置の失敗を特定することに役立つ。

・生物学的インジケーターは、単に滅菌い必要な物理的、化学的条件をテストするのではなく、高度な抵抗力を持つことで知られている微生物を直接殺傷することによって、滅菌を評価することができるため、最も一般的に認められた滅菌処理モニタリング方法。

・各滅菌器について、滅菌サイクルが適切に機能しているか、生物学的インジケーターを用いて定期的に確認すべきである。(少なくても週に1回)

 

日本で「Guidelines for Infection Control in Dental Health Care Settings 2003」

のような洗浄、滅菌ができない理由…。それは歯科外来診療における院内感染防止対策の保険点数にあります。院内感染防止対策に加算される保険点数は、たったの3点です。わずか30円で一体何ができるのでしょう…。手袋は交換できますかね。

歯科の院内感染防止対策はまだまだ沢山の課題があります。私たちは歯科医療従事者として院内感染防止対策向上のため、日々少しずつ行動を起こし、何が正しいのかしっかり考えていく必要があります。

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>

【Advanced Care Dental Office】

東京超高画質マイクロCTスキャン顕微鏡歯科治療専門 初診受付03-5638-7438 月曜~金曜9:00am~4:30pm (不定休)1日数名限定・完全予約制・全個室。同時並列診療なし。歯周病治療・根管治療・虫歯治療すべて顕微鏡歯科治療、ラバーダム防湿法。

顕微鏡専門歯科衛生士

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM