「医療現場の滅菌」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU
- 2018.11.08 Thursday
- 18:45
今週末、11月10日(土)は第15回首都圏滅菌管理研究会が開催されます。
今回はシンポジウムにて当院の歯科衛生士 naomiさんのご講演「歯科クリニックでの滅菌保証のあり方」があります。首都圏滅菌管理研究会では、歯科医療従事者の参加人数が年々増えています。 naomiさんのご講演を聞くと、歯科特有の固定観念を取り払った、正しい感染管理について学ぶことができます。他の感染管理の講演では聞くことのできない内容が盛りだくさんですので、ご興味ある方は是非ご参加ください。
さて、私は最近医療現場の滅菌について自宅で勉強する日々です。滅菌とは、医療を行う上で必要不可欠ないわゆる基礎の部分です。しかし、医療現場の滅菌のテキストは主に機械の話なので中々イメージが湧かず正直頭に入ってきません…。私の苦手分野です。泣き言を言ってもやるしかないので、頑張ります…。(笑)
本日は用語の解説です。
1据付時適格性確認(IQ)
滅菌装置が仕様通りに供給、および設置されているという証拠を得ること。その結果を文書化すること。
2運転時適格性確認(OQ)
操作手順通りに滅菌工程を作動させた際、あらかじめ決められた範囲で装置が作動するという証拠を得ること。その結果を文書化すること。
3稼働性能適格性確認(PQ)
操作手順通りに設置され、作動させた場合に装置が常にあらかじめ定められた基準に従って稼働し仕様書通りの滅菌物を生み出すという証拠を得ること。その結果を文書化すること。
4キャリブレーション(軟正)
正確さが未知の計量計測系または機器を、正確さ既知の装置と比較して、要求される性能上の限界からの偏りを検出するか、相関を求めるか、調整による軟正をすること。
5コンディショニング
滅菌工程において滅菌剤の導入前にあらかじめ定められた温度、相対湿度を達成させる条件。
6最低温度部位(コールドスポット)
滅菌工程が一定の滅菌温度幅で制御されている時、同一時間において最も温度が低くなる滅菌チャンバー内の位置。
7参照負荷
処理が最も困難な対象の組み合わせを代表する特定の負荷。
8積載形態
処理対象物の形状と数、チャンバーとそのチャンバー架台内での配置と向きについて規定された条件の組み合わせ。
9平衡時間
参照測定点が滅菌温度に達してから滅菌物の全ての部位が滅菌温度に達するまでの時間。
10保持時間
参照測定点と滅菌物全ての点の温度が継続的に所定の滅菌温度幅に保たれている状態。
11時間依存型無菌性維持 (TRSM)
滅菌後の無菌性有効期間はその放送形態などの条件に基づいた時間(期間)によって規定されるという考えた方。
12事象依存型無菌性維持(ERSM)
滅菌後の無菌性有効期間はあらかじめ定められた期間ではなく、滅菌物を使用するまでの保管、移送環境によって規定されるという考え方。
13無菌性保証水準(SAL)
滅菌後の製品に1個の微生物が存在する確率。通常、10−nで表される。
14 D値
定められた滅菌工程条件下で試験菌を10分の1に減少させる(試験菌を90%死滅させる)のに要する時間。
15 z値
D値を10分の1に低減、(あるいは10倍に増大)させるのに必要な温度の変化。
16 F値
特定滅菌処理における微生物致死量。定められたz値を持つ微生物に関して、規定された参照温度での等価な加熱時間。
17 F0値
特定滅菌処理における微生物致死量。10Kのz値を持つ微生物について、121℃の温度に等価な加熱時間。
18対数減少
滅菌、消毒、洗浄工程において、処理前の微生物数と一定処理後の微生物数との対数値の差。
19トレーサビリティー
標準器、または計測器がより高位の測定基準によって次々と校正され、国家標準、国際標準に繋がる経路が確率されていること。
20バイオバーデン
滅菌前の製品上に存在する生育可能な微生物の数と種類。
続きはまた次回です。
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