炎症性腸疾患 潰瘍性大腸炎とクローン病 

  • 2020.08.30 Sunday
  • 15:54

身体にウイルスや細菌が入ったとき体内から異物を追い出そうと反応するのが「免疫システム」です。

免疫システムが作動するときには 、腫れや痛み、発熱などの炎症が引き起こされます。腸内において、免疫が正常に機能せず炎症が過剰に起こり、腸を傷つけてしまう病気を「炎症性腸疾患 」といいます。 炎症性腸疾患には、主に「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」という二つの病気があります。これらは慢性の病気であり、難病に指定されています。

 

 

(三井記念病院より引用)

 

 

「潰瘍性大腸炎」では大腸のみに病変が現れ直腸から徐々に広がり粘膜の表層が腫れ上がるのが特徴です。

「クローン病」は小腸・大腸・肛門を中心とした消化管全体が対象であり、一箇所にとどまらずとびとびに病変が発生し、腸の壁の深い部分へと炎症が進行 していきます。その結果、腸に穴があいてしまったり、隣の腸にまで炎症が広がり腸と腸がトンネルを作ってしまったりすることがあります。また深い腸の傷が治っていく過程で、腸の形が狭く変形してものが通らなくなることもあります。このような腸の変形が起こってしまうことがクローン病の一番の特徴です。

 

潰瘍性大腸炎の症状は下痢と血便が特徴的です。

クローン病では下痢、腹痛の症状が多いですが、発熱や体重減少など、腸とは直接関係しないと思われる症状が主であることもありま す 。

潰瘍性大腸炎の患者さんが最も困ることは、急な腹痛と排便の我慢がきかず、コントロールできなくなることです。それにより、日常生活に支障をきたし外出することすら困難になる場合もあります。

クローン病では、おなかの症状の他に、肛門部に膿がたまる痔瘻を併発することが多く、肛門部の不快な症状に悩まされることがあります。

 

潰瘍性大腸炎、クローン病は慢性疾患なので、薬物療法により炎症を抑え、症状を軽減、コントロールし日常生活を続けられる状態である寛解を保つことが目標となります。約9割の患者さんが寛解を保っているとのことです。

 

潰瘍性大腸炎では、腸の腫れを抑えるために腸の粘膜に付着して作用する「メサラジン」という薬がメインで使われます。炎症が強い場合はステロイドや免疫抑制薬を使用してコントロールします。

クローン病では、炎症の原因となるTNFαという体内物質の働きを抑える抗TNFα抗体製剤という注射薬が適応となります。

 

潰瘍性大腸炎では、薬物療法で症状が改善せず排便のコントロールができなくなると大腸全摘の手術を行う必要があります。

クローン病では、変形してしまった腸を手術により切除します。

 

潰瘍性大腸炎、クローン病に起こりうる合併症として皮膚に湿疹が出たり、関節に痛みが出たりすることがあります。

 

ご参考までにどうぞ。

 

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