「中水準消毒薬」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2020.10.04 Sunday
  • 12:44

中水準消毒薬は栄養型細菌、真菌、結核菌やその他ほとんどの細菌やウイルスに有効な消毒薬です。しかし芽胞には効果がありません。ほとんどが人体、器具、環境に応用ができ消毒対象物の範囲が広い消毒薬です。

 

<アルコール系>

エタノールの特徴

生体、非生体のどちらにも使用できる消毒薬です。抗菌スペクトルが広く、芽胞を除くほとんどすべての微生物に有効です。使用濃度としては60〜90w/w%が適当ですが70w/w%において一般細菌に対して有効性が高い。また、結核菌やエンベロープを有するウイルスに対して50vol%程度でも効果があります。揮発性が高いため乾きが早く使用しやすいのが特徴です。またその他のアルコール系消毒薬に比べて毒性が低いです。しかし、価額に酒税相当の原価が上乗せされるため経済的ではありません。古くから用いられている消毒薬の1つで総合的にみて有用性の高い消毒薬といえます。またベンザルコニウム塩化物やクロルヘキシジンを添加した速乾性手指消毒があります。

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イソプロパノールの特徴

生体、非生体のどちらにも使用できる消毒薬です。抗菌スペクトルが広く、芽胞を除くほとんどすべての微生物に有効です。使用濃度としては50〜70vol%が一般的ですが50vol%より70vol%の方が一般細菌に対して有効性が高い。低濃度においては同濃度のエタノールよりも効果が強い。手術部位は適用範囲に含まれません。エタノールより脱脂作用が強く、特異な臭気がある。酒税相当が課されたエタノールより経済的です。揮発性が高いため乾きが早く使用しやすいのが特徴です。

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<ヨードホール、ヨード系>

ポピドンヨードの特徴

広い抗微生物スペクトルをもち、生体への刺激性が低く、比較的副作用も少ない優れた生体消毒薬です。手術部位の皮膚や創傷部位、口腔、膣などの粘膜にも適応が可能です。HIVウイルスやHBVウイルスにも有効です。皮膚に適用して皮膜を形成させた場合、持続的な殺菌効果を発揮します。しかし比較的短時間のうちに揮発し失活します。有機物の存在によって効力が大きく低下します。臨床では7.5〜10%の製剤が広く使用されています。

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ヨードチンキの特徴

ヨードチンキはヨウ素にヨウ化カリウムを加えて可溶化しエタノール液とした製剤です。5〜10倍に希釈して使用します。ヨードチンキは速効的な殺菌力と広い抗菌スペクトルを持ち、さらに使用後皮膚にヨウ素の皮膜を形成して持続効果をもたらします。ヨードチンいは健常皮膚のほか創傷、潰瘍、口腔粘膜にも使用されます。刺激性があるため皮膚炎の原因にもなります。ヨードチンキよりも刺激性の少ない口腔内専用のヨウ素製剤としてヨードグリセリンがあります。

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<次亜塩素酸ナトリウム>

低濃度で細菌に対して速効的な殺菌力を発揮し、HIVウイルス、HBVウイルスなそウイルスにも効力があります。1000ppm以上の高濃度であれば結核菌を殺菌することもできます。有機物の存在があると不活化するため血液などを消毒する場合は5000〜10000ppmの濃度で使用することが必要です。

比較的短時間で成分が揮発し、残留性がほとんどないので安全な消毒薬です。しかし、金属腐食性があるため金属製品への使用は避けます。非生体消毒薬としても有効な消毒薬ですが、腐食や塩素ガスの発生に注意して使用する必要があります。

手指や皮膚へは手荒れが起こるため、生体適用は適切ではありません。安定性が良くないので保存方法に注意が必要です。冷所保存が推奨されます。

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<フェノール系>

クレゾールの特徴

クレゾールは水に溶けにくいため石鹸に可溶化してクレゾール石ケン液として使用します。同じく中水準消毒薬のフェノールより低毒性でかつ低濃度で微生物を殺滅することができます。そのため公衆衛生で広く使用されてきました。逆性石ケンなどと使用した場合、有機物による不活化性が少ないという長所があります。しかし、特異な臭気、高濃度による化学熱傷を生じることがあるため環境消毒にはクレゾール 石ケンより、逆性石鹸や両面界面活性剤が使用されるようになってきました。人体適用も認められていますが、生体消毒薬としてクレゾール を選択することが適切なことはほとんどありません。

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フェノールの特徴

1865年にLister先生が初めて無菌的手術を成功させた時に使用した消毒薬です。石炭酸ともいいます。フェノールは古くから効力の確認されている消毒薬であるため消毒薬評価上の指標(フェノール係数)として重要な意味を持ちます。フェノールは中水準消毒薬に分類されますがクレゾールの方が低毒性、かつ低濃度で微生物を殺滅することができるため、フェノールはあまり使用されていません。人体適用も認められていますすが、生体消毒薬としてフェノールを使用することが適切な場合はほとんどありません。

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ご参考までにどうぞ。

 

 

 

 

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