エアロゾルとは。 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2020.07.12 Sunday
  • 14:25

新型コロナウイルスは飛沫感染と接触感染が主な感染経路といわれていますが、これだけでは説明できないのがエアロゾルと呼ばれるウイルスを含むごく小さな水滴からの感染です。換気のできない部屋では3時間以上も空中に浮遊し、感染の原因となるそうです。エアコンでこれが拡散されると普通の飛沫では届かない距離にいる ヒトに感染する可能性があるといわれています。

 

(新型コロナウイルス感染症外来診療ガイドより引用)

 

 

エアコンの送風によりウイルスを含んだエアロゾルが飛散し、感染が広がったと考えられる広東省広州市の事例(CDC Research Letter)です。これは、窓のない密閉されたレストランという環境で空気の循環が起こったためであり、エアコンそのものが問題であったとは結論づけられていません。

また、換気とエアコン使用について、これから真夏を迎える日本においては、熱中症を視野に入れながら新型コロナウイ ルス対策を行っていかなければなりません。エアコンはできるだけ切っておいた方が よいという考え方も示されていますが、夏季を迎えてエアコンの利用を制限することは現実的ではありません。

医療機関の外来は病院、戸建て診療所、ビル内の診療所など構造や間取りの違いもあり、どのような環境でも万全な対策法はありません。次の原則や工夫をもとに、医療機関ごとに各々の環境を考慮に入れながら独自の対策を考える必要があります。

 


1)適切な換気を心がけること。

2)換気に際しては風向きを考慮し空気の出入りの方向を意識する。疑い患者の側がそれ以外の人々の風上にならないように注意する。

3)エアコンを使用する場合には、冷却効率は低下するが、十分な換気を行いながら使用する。

4)疑い患者の待機室などでは、部屋の使用後に十分な換気を行ったのち、再使用を行う。

5)エアコンのフィルターを掃除する際には、グローブやサージカルマスクを装着し取り外したフィルターは洗浄する前に洗剤を含んだ洗浄液に漬けおいてから洗浄を行う。

6)換気ができずエアコンの使用も避けられない環境では、その場で無理をして診療を行うべきか、立ち止まることも大切である。

環境への対策
1)日の当たる窓などブラインドやサンシェードを設ける。
2)玄関やベランダ、テラスなどに打ち水のような散水を定期的に行う。

スタッフへの対策

1)ユニフォームを襟首の無いものや涼しい薄手のものに替えるか、無理に揃えず 涼しいものを各自持参して使ってもらう。

2)保冷剤などをスカーフなどの布に巻き、首や肩にかける。

 

ご参考までにどうぞ。

 

 

「慢性疼痛と診断機器」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2020.07.05 Sunday
  • 08:21

慢性疼痛@厚労省ガイドライン とは3カ月間を超えて持続もしくは再発、または急性組織損傷の回復後1カ月を超えて持続する、または治癒に至らない病変に随伴する疼痛です。原因として慢性疾患(例,癌,関節炎,糖尿病)、損傷(例,椎間板ヘルニア,靱帯断裂)、多くの原発性疼痛疾患(例,神経障害性疼痛,線維筋痛症,慢性頭痛)などがあります。基本的に薬剤と心理学的治療が用いられます。

 

 

米国では痛みの治療や介護のためにかかる医療費が年間8兆円に上るといわれています。国際疼痛学会(IASP)では、痛みは呼吸、体温、血圧、心拍数に続く第5のバイタルサインとして位置づけられています。臨床診療において痛みを評価することを重要としています。

日本においても、高齢社会を反映して帯状疱疹後神経痛や、脊椎術後疼痛症候群など難治性慢性疼痛患者が著しく増加しています。病状は似ていても、痛みの性質や程度は患者さんによって多彩です。

 

痛みは主観的な感覚であり、定量化が困難であり、精神的な感情的な影響を受けやすいため、周囲から理解されにくく患者さんは苦しむことが多くあります。国内で慢性疼痛を有している患者さんは2000万人といわれています。痛みは病気の兆候の中で最も多く、昔から医学・医療の原点でもあります。患者さんの80%は痛みを主訴に病院や診療所を受診しています。また、基本となる病気が治癒しても痛みだけが残ることも稀ではありません。

 

慢性疼痛における診断機器として、サーモグラフィ計測器日本サーモロジー学会機能的脳画像診断機器知覚・痛覚定量分析器があります。治療機器としてエピドラスコピー光線療法治療機器Raczカテーテル硬膜外神経根形成術機器電気刺激療法などがあります。

 

患者さんの疼痛程度を測定して誰もが痛みの程度を共有できるために「疼痛度の測定機器」が必要とされます。機器を応用して多方面から痛みを診断・治療することが大切です。

 

fMRI (functional magnetic resonance imaging) はMRIを利用して、ヒトおよび動物の脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つです。

 

脳局所の神経活動が高まると、近傍の脳血流が増加します。神経活動による酸素消費増加分を上回って血流が増加する結果、局所の酸素飽和度が増加します。酸素飽和度が増加すると還元ヘモグロビンが減少するため磁場の均一さが増します。そのため、磁場の均一さに依存するT2強調MRIを撮像すると神経活動が増加した部位のMRI信号が観察されます。この現象を[blood oxygenation level-dependent]BOLD効果とよびます。BOLD信号増加は神経活動増加が始まってから5〜6秒遅れてピークに達します。

通常、fMRI撮像には、全脳のT2強調画像を2〜3秒ごとに連続撮影します。被験者に痛みを与えるとそれに伴い複数の脳部位でBOLD信号の増加が確認されます。

 

 

末梢神経から脊髄を経由して脳に到達した侵害受容情報は脳の中で処理されて始めて「痛み」として認知されます。痛みの認知に関連して賦活する脳部位をペインマトリックスとよびます。

 

(痛みの機能的脳画像診断より引用)

 

 

1「外側侵害受容系」  外側視床核、第一次第二次感覚野、後島皮質

2「内側侵害受容系」  内側視床核、前島皮質、前帯状皮質、前頭前皮質

 

外側侵害受容系は痛みの場所、強さ、性質などを形成すると考えられています。(ボトムアップ成分)

内側侵害受容系は痛みに対する情動、受容態度、痛み修飾などの機能を担うと考えられています。痛みに対して脳が反応し、脳内及び脳から脊髄への下行路で痛み処理を修飾する経路であり、トップダウン成分といえます。

脳における痛みに対する反応は、ボトムアップとトップダウン成分の交差作用と考えることができます。ボトムアップはトップダウンを促進し、アップダウンはボトムダウンを抑制しようとする方向に働きます。

 

慢性疼痛患者では、内側侵害受容系である前帯状皮質と背外側前頭前皮質が機能しないという特徴が現れます。これらの部位はペインマトリックスのトップダウン成分と考えられ、下行性疼痛修飾系の起始部と考えられます。

健常者ではこれらの部位が陽性賦活呈し、痛みを感じると同時に痛みを抑制しようするシグナルを発生します。慢性疼痛患者では、これらの部位が逆に陰性賦活を呈します。よって下行性疼痛装飾系の機能不全が慢性疼痛の病態に深く関係すると考えられます。

 

ご参考までにどうぞ。

「針刺し・切創、皮膚・粘膜曝露防止における標準予防策」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2020.06.28 Sunday
  • 11:01

「針刺し・切創、皮膚・粘膜曝露防止における標準予防策」

 

 

1 使用済みの注射針はリキャップせずにそのまま堅固な医療廃棄物容器に廃棄する。

2 リキャップ不要の安全装置付き注射用器材(安全器材)を導入する。

3 血液や体液など、及びこれらによる汚染物、あるいは損傷している皮膚や粘膜に接触するときは手袋を着用する。手袋をはずした直後は手洗いをする。

4 血液や体液などで衣服が汚染する可能性のある時には、ガウンやプラスチックエプロンを着用する。

5 血液や体液などの飛沫が眼、鼻、口を汚染する可能性がある時には、マスクやゴーグル、フェースシールドを着用する。

6 血液や体液などにより汚染した環境表面は手袋を着用しペーパータオルで拭き取った後に消毒を行う。

7 血液や体液などで汚染されたリネンは、非透過性のプラスチック袋または水溶性ランドリーバッグに入れ、感染性として処理する。

 

曝露直後の洗浄

針刺し・切創、皮膚、粘膜曝露が起きた場合は、直ちに流水と石鹸、粘膜曝露の場合は流水で十分に洗浄する。可能であれば消毒液で消毒しても良いが(効果は確率されていない)、消毒のために洗浄を遅らせてはいけない。消毒にはポピドンヨードや消毒用エタノールが適している。汚染された口腔内の消毒の有効性を示すエビデンスはないが、ポピドンヨード含嗽水(7w/v%イソジンガーグル)を15〜30倍に希釈して含嗽を行なっても良い。

 

 

曝露後の対処

1 血液や体液などに曝露した場合は直ちに上司、及び感染対策のスタッフなどに報告し、エピネット日本版による曝露報告書を院内感染対策委員会に提出する。

2 曝露源(患者など)がHBV HCVまたはHIV感染症の場合、曝露者は原則として曝露直後の採決検査を受ける。

 

 

HBVによる曝露後の対処

HBs抗原陽性血液や体液などに曝露した場合、曝露者のHBs抗原、HBs抗体のいずれもが陰性であれば、発生後24時間(遅くとも48時間)以内に乾燥抗HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)投与及びB型肝炎(HB)ワクチン接種を受ける。

 

HCVによる曝露後の対処

現在、HCV曝露後に有効な感染予防薬はない。曝露部位の流水と石鹸による十分な洗浄が大切である。抗ウイルス薬や免疫グロブリンなどの予防投与の有効性は確認されていない。曝露後は追跡検査を受ける。

 

HIVによる曝露後の対処

HIV感染の危険性が高い曝露後、専門医に相談し、可能であれば2時間以内に抗HIV薬服用を決定する。

曝露後速やかにジドブジンを服用することで感染率を81%下げることが可能といわれている。多剤併用療法はさらに有効であると推定されている。HIV曝露後の予防的治療ではテノホビルとエムトリシタビンの合剤(ツルバダ配合錠)1日1回1錠、及びラルテグラビル(アイセントレス錠)1回1錠を1日2回の併用が最も推奨される。

 

EPINet(エピネット)はアメリカバージニア大学のJanine Jagger により開発された血液・体液曝露予防のための情報収集・解析システムです。エピネットは世界各国でサーベイランスシステムとして普及し、針刺し、切創、皮膚、粘膜曝露に関して集積された情報をもとに観戦対策への解析が飛躍的に進んでいる。

 

ご参考までにどうぞ。

 

 

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