「肝炎ウイルス」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2017.06.25 Sunday
  • 12:52

ヒトに肝炎を引き起こすウイルスは数多く存在します。

肝炎ウイルス@国立感染症研究所は肝細胞を標的として増殖するウイルスの総称です。現在、A〜G型肝炎ウイルスの存在が確認されています。

 

1)A型肝炎ウイルス(HAV)

ピコナウイルス科へパトウイルス属に含まれるRNAウイルスです。HAVに汚染された水や食べ物(特に牡蠣やシジミなどの貝類)が原因となります。ウイルスは小腸で吸収され、門脈血行性に肝臓に到達します。その後、肝細胞で増殖し胆管から消化管に入り最終的に患者の糞便中に排出されます。ヒトからヒトへの経口感染は幼稚園や病因などの施設で集団発生として報告されることがあります(流行性肝炎)。臨床像は15日〜40日の潜伏期間を経て、インフルエンザ様症状(発熱、下痢、腹痛、食欲不振、全身倦怠感など)を示し、数日して黄疸がでます。半数以上は無症候で経過します。年齢が若いほど不顕性で高齢になると重症化する傾向があります。A型肝炎は慢性化することがほとんどありません。回復後は終生免疫を獲得します。現在ホルムアルデヒドで不活化したワクチンが有効とされています。

 

2)B型肝炎ウイルス(HBV)

HBVはヘパドナウイルス科オルトヘパドナウイルス属に分類されるDNAウイルスです。患者血清中にはデーン(Dane)とよばれる感染力のある完全粒子と、HBs抗原からなる不完全粒子が認められます。

HBc抗原はヌクレオカプシドに含まれるタンパク質。HBc抗体は過去あるいは現在の感染を示しています。HBc抗体はIgM型からIgG型抗体へと長期間にわたって産生される血清マーカーです。

HBe抗原はデーン粒子が分解した抗原で、肝細胞でウイルスが活発に増殖しているときに血中から検出されます。血中のHBe抗原量とHBV量は相関することから、HBe抗原陽性者は感染源となりやすいです。また、HBe抗原陽性の妊婦から生まれた新生児はキャリアとなる確率が高い。

成人の感染は主に血液や体外分泌液を介して起こります。初感染は性行為によるものが多いとされていますが、針刺し事故などの医療行為、入れ墨、注射針の回し打ちによって起こります。母子感染は産道感染により起こり、子供は無症候性のキャリアとなり、その一部は慢性肝炎に進展します。さらに肝硬変、肝癌に至ることもあります。初感染時の年齢が低いほど、将来慢性肝炎に移行する確率は高いです。急性B型肝炎は発熱、食欲不振、筋肉痛などの症状を示し、続いて黄疸が現れます。ほとんどの場合予後は良いが1〜2%は広範囲の肝臓壊死を伴い、劇症肝炎を引き起こします。

予防法として、医療従事者やHBs抗原陽性者の家族、針刺し事故者やHBVに汚染された血液に接触した人、母子感染を受けた新生児に対して、B型肝炎免疫グロブリン(HBIG)の受動免疫が行われます。また、ハイリスク患者に対しては、効果の高いHBsワクチンを接種し能動免疫を付与します。また、B型肝炎ワクチンは、2016年10月1日より定期の予防接種に位置付けることが了承され、2016年6月の「予防接種法施行令の一部を改正する政令及び予防接種法施行規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令の公布について」において定期の予防接種の対象疾病としてB型肝炎をA類疾病に追加することとなりました。接種年齢が若い程良好な免疫応答が得られることや小児期における水平感染を予防する目的等から予防接種の対象者は1歳に至るまでの間にある者とされました。標準的な接種期間としては、生後2月に至った時から生後9月に至るまでの期間とし27日以上の間隔をおいて2回接種した後、第1回目の注射から139日以上の間隔をおいて1回接種することとなっています。

 

3)C型肝炎ウイルス(HCV)

HCVはフラビウイルス科ヘパシウイルス属に分類されるRNAウイルスです。血液中のHBV汚染が検出できるようになってからは、輸血後肝炎はかなり減少しました。しかし、非A非B肝炎とよばれるものが依然として報告され、未知の肝炎ウイルスを探索した結果、HCVが発見されました。
HCVは感染すると高い確率でキャリアになります。感染経路は輸血、血液製剤を介するものが多かったが、現在では輸血関連による感染はまれで、性行為感染や母子感染が大部分を占めます。多くは無症候性ですが、急性肝炎を起こすことがあります。ほとんどのHCV感染者は慢性肝炎になり、10年以上で肝硬変、肝癌へと進展することが多い。
ご参考までにどうぞ。

「リスクに応じた予防歯科学 う蝕 唾液」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2017.06.04 Sunday
  • 10:41
歯面への細菌の定着がもっとも一般的な口腔疾患、つまりう蝕、歯肉炎、そして破壊的な歯周疾患の鍵となる病原因子です。ヒトにおいて歯面にプラーク(歯垢)を蓄積させた場合、エナメル質の初期う蝕や歯肉炎が2、3週間以内に発病することは良く知られています。

歯肉縁上のプラークに接した歯周組織に引き起こされる炎症のように、細菌性プラーク直下の個々の歯面上で発症する「エナメル質のう蝕」は無害や有害の細菌、拮抗、および協調性の細菌菌種、それらの代謝物、唾液、その他の宿主因子との反応のなかでの複雑な相互作用の最終的な結果です。

「プラーク形成速度とそのパターン」
清掃した歯面上において形成されるプラーク量は、個人の防御因子と同様に、内因的および外因的リスクの相互作用の結果です。これらを理解し個人に足りないものを導き出し、リスクにあった予防の方法を知っていることが重要。

1口腔微生物の総数
2口腔細菌叢の質
3歯列の解剖学的および表面形態
4歯面のぬれ
5唾液分泌速度と唾液の性質
6発酵生糖質の摂取頻度
7舌や頬粘膜の動き
8咀嚼力、磨耗
9歯肉炎の炎症の程度と歯肉溝滲出液の量
10個々の口腔清掃習慣
11フッ化物の使用と化学的プラークコントロールの予防材料

う蝕の外因性リスクファクターは、糖の頻繁摂取、社会的経済状況、全身疾患、唾液分泌抑制作用のある薬物の服用、不規則な歯科受診習慣です。内因性リスクファクターは、唾液分泌の減少、唾液成分の変化、宿主の健康状態、慢性疾患、プラークの蓄積に関するマクロの解剖形態、エナメル質や象牙質の形成不全などがある。中でももっとも重要なのは唾液分泌の減少です。プラーク形成速度も唾液の量と性質に左右されます。

たかが唾液、されど唾液。唾液は口腔内の環境の重要なリスクファクターです。当院では治療の前に必ず唾液検査を行います。

「う蝕の国際基準(ICDAS)」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU

  • 2017.05.28 Sunday
  • 22:00

ACFF

「The Alliance for a Cavity-Free Future 」う窩のない未来への連携(同盟)

2026年以降に生まれる全ての子供が生涯にわたってう窩のない状態でいられるために

ACFF宣言

世界的な指導者や関連するステークホルダー(国や地域のリーダー、医療及び歯科医療従事者、社会政策および教育関係者、そして一般の人々を含む)に対してう蝕が生涯にわたって続く疾患であるという重要性を認識し、依然として存在するう蝕の問題に対して、確実に影響を及ぼす包括的なう蝕予防法やマネジメントを伝える活動に参加するように要請するためには、国際的な協力活動が必要である。この活動は

•適切なフッ化物戦略による一次予防の環境を確実に整えること

•行動変化を促す教育と、適切なエビデンスに基づいた予防•治療技術を用いることにより初期う蝕病変を予防し、コントロールすることを推進する。

われわれは、関連する組織や個人に対してACFFに参加し行動を起こし、そしてグローバルな健康問題としてのう蝕の予防やマネジメントの重要性を特に訴えるために、共同のコミットメント(誓約)を作成するように要請する。

フッ化物による初期う蝕の再石灰化治療(初期う蝕は治る)

しかし、診断が遅いと再石灰化治療は不可能。早期診断が必要→「う蝕の国際基準(ICDAS)の導入」ACFFのPitts先生がう蝕国際基準ICDASの原型となる

エナメル質初期う蝕の診断

エナメル質表面の唇•頬•舌(口蓋)側及び隣接面を歯ブラシとフロス等により清掃したあと、エアーで5秒以上の乾燥を行い、十分な照明下にて視診を行う。そして、エナメル質初期う蝕が疑われた場合、当該部位に過度な付加をかけないように注意しながら、必要に応じて機械的歯面清掃処置(PMTC)を行い再度歯面を乾燥した後、十分な照明下で目視により診断を行う。

(日本歯科医学会)

う蝕の国際基準(ICDAS)

スクリーンショット 2017-05-25 21.06.54.png

ICDASコード0「健全な歯面」(歯面研磨後5秒間歯面乾燥)

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ICDASコード1「目視できるエナメル質の変化」(歯面研磨後5秒間歯面乾燥)

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ICDASコード2「明瞭に目視できるエネメル質の変化」(歯が湿った状態で目視できる白濁)

スクリーンショット 2017-05-25 21.07.48.png

ICDASコード3「象牙質は見えず内因的な陰影のないう蝕に起因する限局性のエナメル質の崩壊」(エナメル質に限局したう蝕)

スクリーンショット 2017-05-25 21.07.59.png

ICDASコード4「象牙質からの内在性の陰影」(象牙質が変色し健全エナメル質を透過して暗い陰影として認められる)

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ICDASコード5「著名なう窩で象牙質を目視可能」

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ICDASコード6「象牙質が見える拡大した明瞭なう窩、歯面の半分以上に拡大」

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う蝕予防には早期発見が重要。う蝕は乳幼児、学童期、青年期、成人期、老年期と生涯にわたり私たちの体を脅かす疾患です。自分の口腔内のどこにリスクがあるのか、そのリスクに対する適切なのにケアを知っているのか。それが歯を守るために重要な第一歩です。

ご参考までにどうぞ ^ ^

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